最近告知記事ばかりで申し訳ないですが…。
タイトルの通り、冬のコミケで本を出します。
スペースは2日目(12月30日(金)の東館、h23aになります。
場所は新しくできた東7ホールで、ちょっと楽しみです。
タイトルは『ソ連宇宙往還機「ブラン」試験機 OK-GLI写真集』です。

ソ連版スペースシャトルとも言われるソ連の宇宙船「ブラン」の飛行試験機であり、現在はドイツの博物館に展示されているOK-GLIの写真と簡単な解説を載せた本です。

人を乗せて地球と宇宙を往復できる宇宙往還機として有名、というか代名詞になっているのはアメリカのスペースシャトルですが、実はソ連も同じようなコンセプトの機体を開発していました。それが「ブラン(吹雪)」です。
ブランの形状はスペースシャトルとは全く違うオリジナリティ溢れる形状…と言いたいところですが、大まかな外観はスペースシャトルによく似ています。上の写真がブラン、下の写真がスペースシャトルですが、国旗マークがなければすぐに識別するのはむつかしいでしょう。後発のブランはNASAの公開情報を参考にしていたほか、同じ物理法則の下で設計するのだから、ある程度同じ形になるのはやむを得ないというソ連当局者などの発言もあります…。とはいえもちろんスペースシャトルの完全な模倣ではなく、推進システムが異なるなどいろいろな違いがありました。

そんなブランを開発するために製作されたのがOK-GLIです。製作の目的は大気圏内における飛行データの取得と、自動操縦装置の実験でした。

スペースシャトルでも同じ目的でエンタープライズ号が製作されていますが、無動力のため上空まで輸送機で運んでもらうエンタープライズとは異なり、OK-GLIはジェットエンジンを搭載していたので滑走路から離陸することができました。

OK-GLIは飛行試験を順調にこなし、ブラン計画終了後はロシアで保管されていましたが、紆余曲折と長旅を経て、現存するブラン計画の機体で唯一CIS諸国ではないドイツのシュパイヤー技術博物館に、ボーイング747やAn-22といった大型機に並ぶ博物館の目玉として展示されています。


今回の写真集の内容はこの機体の写真と、ブラン計画及びOK-GLIの解説です。肯定的な評価が多いとは言えないブラン計画ですが、それはそれとしてソ連が少なくないリソースを注いだ開発計画は興味深いものなのです。
ちなみに今回この本を書こうと思ったきっかけは、『バイコヌール宇宙基地の廃墟』という本を読んだことでした。バイコヌール宇宙基地にあるブランの地上試験器OK-MTやブラン2号機「ブーリャ(嵐)」などの綺麗な写真が載っています。


既刊の『武装舟艇隊奮戦記 -広東作戦と陸軍舟艇の一断面-』と『現存する日本戦車写真集 -Ropkey戦車博物館編-』も持っていきます。
年末ではありますが、興味がある方や近くを通る方は是非お越しください。
タイトルの通り、冬のコミケで本を出します。
スペースは2日目(12月30日(金)の東館、h23aになります。
場所は新しくできた東7ホールで、ちょっと楽しみです。
タイトルは『ソ連宇宙往還機「ブラン」試験機 OK-GLI写真集』です。

ソ連版スペースシャトルとも言われるソ連の宇宙船「ブラン」の飛行試験機であり、現在はドイツの博物館に展示されているOK-GLIの写真と簡単な解説を載せた本です。

人を乗せて地球と宇宙を往復できる宇宙往還機として有名、というか代名詞になっているのはアメリカのスペースシャトルですが、実はソ連も同じようなコンセプトの機体を開発していました。それが「ブラン(吹雪)」です。
ブランの形状はスペースシャトルとは全く違うオリジナリティ溢れる形状…と言いたいところですが、大まかな外観はスペースシャトルによく似ています。上の写真がブラン、下の写真がスペースシャトルですが、国旗マークがなければすぐに識別するのはむつかしいでしょう。後発のブランはNASAの公開情報を参考にしていたほか、同じ物理法則の下で設計するのだから、ある程度同じ形になるのはやむを得ないというソ連当局者などの発言もあります…。とはいえもちろんスペースシャトルの完全な模倣ではなく、推進システムが異なるなどいろいろな違いがありました。

そんなブランを開発するために製作されたのがOK-GLIです。製作の目的は大気圏内における飛行データの取得と、自動操縦装置の実験でした。

スペースシャトルでも同じ目的でエンタープライズ号が製作されていますが、無動力のため上空まで輸送機で運んでもらうエンタープライズとは異なり、OK-GLIはジェットエンジンを搭載していたので滑走路から離陸することができました。

OK-GLIは飛行試験を順調にこなし、ブラン計画終了後はロシアで保管されていましたが、紆余曲折と長旅を経て、現存するブラン計画の機体で唯一CIS諸国ではないドイツのシュパイヤー技術博物館に、ボーイング747やAn-22といった大型機に並ぶ博物館の目玉として展示されています。


今回の写真集の内容はこの機体の写真と、ブラン計画及びOK-GLIの解説です。肯定的な評価が多いとは言えないブラン計画ですが、それはそれとしてソ連が少なくないリソースを注いだ開発計画は興味深いものなのです。
ちなみに今回この本を書こうと思ったきっかけは、『バイコヌール宇宙基地の廃墟』という本を読んだことでした。バイコヌール宇宙基地にあるブランの地上試験器OK-MTやブラン2号機「ブーリャ(嵐)」などの綺麗な写真が載っています。


既刊の『武装舟艇隊奮戦記 -広東作戦と陸軍舟艇の一断面-』と『現存する日本戦車写真集 -Ropkey戦車博物館編-』も持っていきます。
年末ではありますが、興味がある方や近くを通る方は是非お越しください。
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